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青白磁輪花碗

景徳鎮窯
北宋(11~12世紀)
高 3.8 cm 口径 10.6 cm

来歴

Rolf Cunliffe(1899~1963年)旧蔵.
Bluett & Sons, Ltd. ロンドン.




Jingdezhen ware
Northern Song dynasty (11th–12th centuries)
H. 3.8 cm Mouth Dia. 10.6 cm

PROVENANCE

Rolf Cunliffe (1899–1963) Collection.
Bluett & Sons, Ltd. London.






北宋期に景徳鎮で製作された輪花碗です。宋代の青白磁は非常にシャープな作りが特徴とされますが、本作においてもその造形力の高さが見て取れます。切れ込みの鋭い輪花形は北宋代に流行した器形で、同時代の漆器や銀器が祖型であると考えられます。形状は共通しますが、青白磁は青みを含んだ清らかな白磁として独自の魅力を創造しました。青白磁は胎土も釉薬も薄いものが多くありますが、この碗では釉が厚く緊密で青磁のような質感にも感じられるのは非常に興味深い点です。

旧蔵者であるRolf Cunliffe(1899~1963年)は、鑑賞陶磁の歴史に於ける最も重要な蒐集家のひとりに数えられます。特に英国の名ディーラーBluett & Sonsを経由して蒐められたコレクションは高い美意識でもって構成されており、本作のような小品であっても選りすぐられた雰囲気が感じられます。古陶磁を求める方の指標として座右に置いて頂きたい作品です。