マユヤマオンラインコレクションロゴ
Loading...

青白磁梅瓶

元(13〜14世紀)
高 31.0 cm 胴径 20.1 cm

Yuan dynasty (13th–14th centuries)
H. 31.0 cm Torso Dia. 20.1 cm




元時代に焼かれた梅瓶です。肩が高く力強く張り出し、そこから底部へ窄まっていく緊張感のあるラインは見所で、元の陶磁器らしいボリュームが感じられます。首は直線的に高く、縦長のフォルムによく合った伸びやかさが感じられます。高台に目を移すと、不均一な幅の広い畳付、焼成時に窯中に敷かれていたと思われる砂が付着したままになっており、野趣に溢れた作りです。

釉薬は青みを帯びた白磁、すなわち青白磁です。流し掛けられたままのムラは、濃淡でもって景色となっています。青白磁といえば景徳鎮のものがよく知られていますが、同時期に福建省などでも沢山の窯が生まれていました。本作は前述の高台の作りや釉薬の不均等などからそういった南方の作例と考えられます。景徳鎮の精緻な魅力とは異なり、質実剛健な美質が感じられる作品と云えます。