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三彩有蓋丸壺

初唐~盛唐(7世紀)
高 8.0 cm 胴径 9.4 cm

来歴

Dr. William Boyd旧蔵.
Bluett & Sons, Ltd. ロンドン, 1968年2月5日.
Sotheby & Co., ロンドン, 1968年1月30日, lot 69.




Early Tang–High Tang (7th century)
H. 8.0 cm Torso Dia. 9.4 cm

PROVENANCE

Dr. William Boyd Collection.
Bluett & Sons, Ltd., London, 5 February 1968.
Sotheby & Co., London, 30 January 1968, lot 69.






SOLD

初唐から盛唐にかけてつくられた三彩の丸形小壺です。身は、肩から胴部へと力が充満しているかのように豊かに張り、胴下部には圏線が一本巡らされています。蓋は、身の口縁から肩にかけて沿うように隙間なく接地しており、大変美しいラインを描いています。本作のような三彩の丸形小壺は、唐時代に多く見られますが、その中でも、新鮮な果実のように肩から張り出す器形は初唐期独特のものとされており、本作はその好例と云えましょう。

蓋、身ともに白化粧を施した上に緑釉と褐釉が流し掛けされ、身の底面の一部は施釉されず白化粧のままとなっています。また、類例には蓋が伴わないものが多く見られますが、本作には蓋が伴っており、この天面が二段になっているものは、大変珍しいタイプです。力強く端正な器形、美しい光沢が見られる釉調と見どころがそろった一品です。

本作は、1968年にロンドンのSotheby & Co.に出品され、その後Bluett &Sonsの扱いとなったもので、英国のオールド・コレクションの雰囲気を纏っています。