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加彩鳥俑

後漢(1~2世紀)
高 13.4 cm 長 15.0 cm

Eastern Han dynasty (1st–2nd centuries)
H. 13.4 cm L. 15.0 cm




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古代中国には厚葬の風習があり、墳墓内を様々な器物によって飾り立てました。秦の始皇帝の兵馬俑が著名ですが、その流れは漢代にも引き継がれています。漢代に入ると死後の世界で煮炊きに困らぬように陶器で作られた竈門や倉が多く副葬されるようになりますが、後漢になると副葬品のバラエティが増加し、竈門などに加えて家屋や井戸、犬、鶏といったものも多くなります。この加彩鳥俑もその頃の作例でしょう。

本作は鴨のような水鳥をあらわしたものと思われます。灰色の素地の上に胡粉の白、黒、朱色の加彩が残っているように、制作当時には豪華絢爛な色彩をしていたと考えられ、墳墓の世界は寂しい土色の世界ではなく明るく華やかな世界であったことが偲ばれます。一見簡略な作りでありながら、きちんと丸々と太った肉付きを感じさせるような造形感覚は漢代ならではの単純化の見事さと云えるでしょう。

古く日本へ将来したと思われ、年月を経た仕込み箱が付属しています。