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青白磁瓜型盒子

景徳鎮窯
北宋(12世紀)
高 5.1 cm 胴径 7.0 cm

Jingdezhen ware
Northern Song dynasty (12th century)
H. 5.1 cm Torso Dia. 7.0 cm




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瓜のような果実の形状を模した、立体感のある造形が魅力的な合子です。凹凸がはっきりしたこの器形には、カオリン質が強く緊密で堅牢な景徳鎮の良土ならではの力強さがあります。瓜形の造形上の面白さを表現するには、可塑性の高い陶磁器が最適と云えるかもしれません。

宋代の景徳鎮作品は青みを帯びた白磁に特徴があり、本作でも釉が濃く溜まった箇所は青い宝石のような輝きを見せています。この合子のような立体的な造形は景徳鎮作品に散見されますが、釉薬の濃淡が魅せる青と白のグラデーションによって作品に奥行きを感じさせる特性を最大限に活かすことも計算されているでしょう。一種の装飾とも云える効果を上げています。

瓜は蔓を伸ばし沢山の実をつけることから、子孫繁栄を象徴する中国美術の意匠として知られています。本作はおそらく女性の化粧道具のような、生活に寄り添った小品であったと考えられますが、そういった身の回りのものにも吉祥性を帯びたデザインを配していたのでしょう。