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白釉百合口瓶(鉅鹿)

磁州窯
北宋〜金(12世紀)
高 17.9 cm 胴径 8.5 cm

来歴

Warren E. Cox(〜1977年)旧蔵, 1959年.
Stephen Junkunc III(〜1978年)旧蔵.




Cizhou ware
Northern Song - Jin dynasties
H. 17.9 cm Torso Dia. 8.5 cm

PROVENANCE

Warren E. Cox (d. 1977) Collection, 1959.
Stephen Junkunc III (d. 1978) Collection.






北宋から金時代に磁州窯で焼造された瓶です。花弁のような口縁部の形状から百合口瓶と呼ばれるもので、宋磁中において変化のある器形ゆえに珍重されてきました。

磁州窯の作品は厚作りでがっちりとしたものが多い中、この百合口瓶は器形がシャープで手取りが軽く、宋磁らしい洗練さを有しています。白無地の磁州窯作品に特徴的な味わいは勿論見て取れますが、そのような要素よりも全体的な鋭さに大きな魅力があると思われます。

本作は山中商会の上客だったことで著名なシカゴの蒐集家、Junkunk Ⅲ(〜1978年)の旧蔵品です。青銅器や仏教彫刻なども蒐集した彼の眼は、磁州窯作品にあっても端正な美を求めたことが伺えます。